PDFの存在価値とWord

PDF 千夜一夜: 2007年02月28日 アーカイブにて、以下の疑問が提起されている。

「PDFは、以前は再編集できない形式として、完成した文書を配布する形式として適切と理解していたのですが、最近は、リッチテキストPDFを初めとして、PDFをワープロに変換するソフトが増えているようです。そうなりますと、PDFは送り先で再利用されない形式であるという特徴がなくなってしまいます。それなら、Wordなどの形式で送っても良いのではないでしょうか。文書をPDFで送ることに、どのようなメリットがあるのでしょうか?」

投稿者であるkobaさんはXPSを例に挙げ、

結局、ドキュメント配布形式としてのPDFのメリットを議論するということも大切ですが、見たい文書が、XPSで配布されてしまえば、有無を言わさず、XPSをインストールしなければならないので、あまり議論をしてもしょうがないかな

と答えている。

確かに以前であれば、(1)再編集できない形式と(2)完成した文書を配布する形式という意味合いが強く、かつ今でも(1)はセキュリティ機能と(2)はAdobe Readerの無料配布かつプラットフォーム間の互換性は意味があると考えられます。

件の顧客は、自分と相手がWordを利用できる環境にあるのであれば、Word形式で渡しても良いのではないか、という質問をしており、(1)Wordのセキュリティ機能と(2)Wordは互換性を保障している点からPDFと同等なのでWordでも良いのではないか、ということなのだろう。

簡単な答えを考えるのなら、相手がWordを持っていればWordで、もっていなければPDFで、ということが順当ではないだろうか。もし、相手のセキュリティ事情を考えるのでればマクロを嫌がる人もいるのでPDFで渡すのが有効かもしれないが、adobe readerが安全であるという保障はない。

ただ、なんでこの話題を取り上げたのかというと、海外の原稿の提出形式がWordだったからだ。つまり、研究会に出るためにはWindowsとOfficeのライセンスが必要だということになる。OpenOfficeで書けばいいという話ではあるが、最終的にはWordによる検証が必要になってしまう。

こういった場でこそISOなど国際的な場で定められた世界標準の文書形式を用いるべきと考えるが、いかがなものだろうか。

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無線LANをこよなく愛する虚言者。
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PDFの存在価値とWord への1件のフィードバック

  1. tomさ のコメント:

    千夜一夜へのリンクですが、02月28日じゃなくて03月01日ですよね?

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