Total Home構想

Windowsの「コネクティッド・ホーム」からの話の続き。

酒が入っているからご了承を。

自分としてはもともと「Linux Home Server」なものを作りたいという方針からアプローチをしてきた事情があって、そのキモとなる部分はコンテンツ配信にあると考えていた。ホームサーバとはISPが配布するルータのような存在であり、まさにセットトップを食わなければならないと感じていた。なぜなら、ISPが配布するルータのようなものでなければ、ポートの開け閉めや、外部からのアクセス性が確保しにくいからだ。よってCATVとインターネットのセットトップボックスによる販売は有効でメディアを統一しやすいと思っていた。

その考え自体はKDDIが非常に近いものを持っていて、光のセットトップボックスがアクセス系に食われたらヤバイなと思っていたら、今になってKDDI、CATV大手JCNの筆頭株主にという動きが出てきてセットトップボックスを食いに来ている。あなどれない。

そのホームサーバとコンテンツに必要なことも考えていて、当時としては3つ、「配信元から家庭までの経路」「メディアサーバからディスプレイなどの出力デバイスまでの経路」「簡単に楽しめる仕組み」が重要だと考えていた。

「配信元から家庭までの経路」として問題なのは、配信元の回線帯域の使用料で、例えばyoutubeの回線使用料が月に1億円かかっているという話にあるように、使用料を解決できなければコンテンツは出てこない。使用料を気にするのは、将来のコンテンツは大企業だけでなく、中小や個人も発信していくはずだ、という考えから来る。これを解決するためには、IPマルチキャストが必要だ思っているが、その導入はおそらく遅れる。よって、Peercastをもっと最適化したような仕組み、まさにITmedia News:ハイブリッドP2Pで動画配信してました――TVバンクな仕組みをやらねばならぬ――ということで、一応、検討の方向を定めてきた。

「メディアサーバからディスプレイなどの出力デバイスまでの経路」というのは、ホームサーバのキラーになるのは、やはりメディア配送であって、メディアのタンクが家庭の一箇所にあって、そこから各部屋のディスプレイに表示していくような形が望ましい、という指向があった。その方向性はDigital Living Network Alliance(DLNA)そのままで、標準化しながら上手くやっているなという感触は得ている。しかしながら、インターネットとのかかわりがDLNAにはない、とDLNAガイドライン1.0の時点で調べながら思っていたが2.0時点でインターネットとのかかわりを持つようなことを考えているので少しは安心している。それに近い動きでアクトビラという流れもあり、周りの人間がそういう協議会に呼ばれているのを見ていると、やっぱネタがないんだなぁ、と思ってもいる。

DLNAだろうとなんだろうと、総務省の資料を見る限り、ホームネットワークを構成しているうち50%は無線LANを何らかの形で利用していることなので、やはり、家庭内モバイルの要求は高い。そこで、家庭内配信を含めたモバイルとの絡みで現在は動くことにしている。

3つ目の「簡単に楽しめる仕組み」というのは、「課金方式」とか「ビジネスモデル」とか言い換えてもいいのだが、”簡単に見れて”、”配信者が損をしない”仕組みづくりができないかぎり、個人を含んだコンテンツの動きは出来ないとの考えがあってのものだ。

視聴者がリモコンのようないつも利用しているインターフェースを使って楽にコンテンツを見るという状況が望ましいと考えている。そうしたことから一時期はリモコンとテレビについて調べていた時期があるし、リモコンに適したインターネットWebというものを作りたいと考えていた。リモコンでSleipnirを操作しようという話に非常に近いものがあるが、やはり、Webの仕組みそのものを変えるような方式を新たに作る方向である。そうしたことを考えなければならないのは、DLNAがコントロールの規定をHTMLのように伝送できないからだ。コンテンツの内容だけをXMLにて伝えるのはスマートだが規格で決めなければ拡張性がない。

“楽しめる仕組み”の一例として同じコンテンツを見ている人同士で楽しめる仕組みを「なんたら選手権」に出してみたりして反応を見たりもしたが、おおむね受け入れられたような気がする。

この3点攻めで統括的に判断してプラットフォームを組まないと上手くいかず、DNA Digital Network Appliance INC.に勝てないなぁと。ちなみにNHK番組をネット配信・DNAが専用装置 インターネット-最新ニュース:IT-PLUSという記事を見るとDNAにやっと光が当たってきたなと思いながら、やべぇじゃん!!という危機感を募らせてもいる。

とりあえず、IPTVには飛んでいけそうなコネクションが開けそうなので、方々との関係作りはひとまず置いて、「モノが出てこねぇじゃん!!」という自己の批判に答えるべく開発のためにこもろう(?)かと思う今日この頃である。

ちなみに、アナログ停波までにある程度構築できないと、ゲームオーバーです。

らりるれろ〜!!

noch について

無線LANをこよなく愛する虚言者。
カテゴリー: テレビ パーマリンク

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