より高速な接続を目指して,有線LANへの誘惑:ITproにて、無線LANの低速さに業を煮やし、有線LANへ切り替えたという記事が伝えられている。
考えあぐねた揚げ句,ケーブルを窓から外に出して屋外配線することにした。20mの屋外用のLANケーブルと,サッシの隙間から通せるケーブルを用意し,ベランダの下を通したり,エアコンの配管の裏にはわしたりとできるだけ見えない工夫をしつつ,作業した。作業時間は3時間程度だったように思う。
自室は元々,ギガビットのハブを利用していたので,リビングにもギガビット対応のハブを設置,一気に高速化を図った。体感上も圧倒的に速く,個人的には大満足であった。
参考までに,接続方法別に自室とリビングとの間の通信速度を測ったのでお知らせしよう。無線LAN(IEEE802.11a)利用時は17.8Mbps だったのが,1000BASE-Tでは135.0Mbpsにアップした。インターネットアクセス時のレスポンスも良くなったように感じている。
少なくとも、有線LANを敷くことのできる宅なら有線LANを敷いた方がいい。無線LANは有線LANに比べて低速かつ不安定だ。
無線LANの魅力はケーブルレスな点で、例えば充電池付のノートパソコンなら本当にケーブルなしで通信できる点に尽きる。だからこそ、ポータブルな機器かつある程度の帯域しか使わないストリーミングの場合、真価を発揮する。それに当てはまるのは、VoIPのような電話機やロケーションフリーテレビの経路としての利用方法である。逆にバースト的に転送したい場合、有線に比べてスループットが稼げないので、引用元の記事のように感じてしまう。これはもともと有線と無線の性質にかかわる問題なので仕方ない。
実際、家を新築するならギガビットイーサのハブを敷設するし、そうでなくても、高速な回線が欲しければ工事をして入れるべきだと思う。問題なのは、そうした高速な回線が必要な利用方法があるということである。映像はHD化によってとんでもないサイズになってきているので、もし、自宅で伝送したい要求が生まれたらギガビットイーサハブを導入するだろうと思う(すでに自宅は全室に100BASE-TXを配線済みなんで)。
意外だったのはPLCよりも無線LANの方が速かったこと。100BASE-TXのスループットが65Mbps程度だったこと。下手をしたら802.11nの方が速いかもしれない。