大前研一氏、FONを語る

企業リスク対策(第69回)[大前 研一氏]/SAFETY JAPAN [コラム]/日経BP社にて、「モバイルの風を起こすのはだれ」という題目にしてFON、iPhone、イー・モバイルを語っている。

 わたしが FON のCEOの立場だったら、市場調査をした段階で日本参入は断念したに違いない。もしどうしても日本でサービスを展開するのであれば、無線ルーターでシェアの高いバッファローと提携して、その製品に FON の機能を埋め込んでもらうなどの対策を考えるだろう。

各社の無線サービスの展開を経営者的な判断をしている。結構、鋭い視点だと思う。大前氏がFONに注目したことに驚いた。

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無線LANで「コラボ」できるデジカメ

ソニー、無線LANで「コラボ」できるデジカメ発表 PC&デジタルカメラ-最新ニュース:IT-PLUSにて無線LANを搭載したデジカメについて伝えられている。

 無線LAN機能を利用したDSC-G1同士の連携機能もユニークだ。「ピクチャーギフト」機能は、複数のDSC-G1を無線接続し、画像をやりとりできる機能。「コラボショット」機能は、1台のDSC-G1で撮影を行うと、接続しているほかのDSC-G1にも撮影した画像が転送され、保存される機能だ。結婚式や運動会などで、誰がどの角度でどんな写真を撮ったのか、ということがすぐにわかる。このほか、無線LANを通じて家庭内ネットワークに直接接続し、DSC-G1内の画像を大画面テレビなどで楽しめる機能もサポートする。

この無線LANの使い方は好きだ。DSC-G1同士じゃなければ「コラボショット」機能は使えない印象を受けるが、この機能を標準化できればすべての無線LAN搭載デジカメで写真共有ができることになる。もちろん無線LAN搭載HDDでも。集合写真の撮影って何が足りないかっていうと、写真を配ること。だから、いくつかのカメラで集合写真を撮るという事象が発生する。あれって一番良いカメラで撮れば2度も撮る必要はないんじゃないかしら。そんな気持ちを感じさせてくれる機能だ。「誰がどの角度でどんな写真、ということがすぐにわかる」というのは盗撮を防ぐ目的でもいいかもしれない(そのうち防犯目的で全機種に搭載とかそういう話になるんかしら)。

DLNA対応なのは、写真を見ながら話をする場合にいいかもしれない。

無線LAN対応ならボタン1つでsambaで指定のフォルダに写真を移動してくれる機能があれば便利だと思う。それがあるかどうかは調べてないのだけれども。

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無線LANのドアホン

世界初!無線LAN採用のセルフセキュリティ ドアホンシステム|【@Press】にて、無線LAN採用のワイヤレスで動画が見える次世代のドアホン、『くっきり動画ホン』シリーズを発売すると伝えられている。

『くっきり動画ホン MYX0101』は、高速通信技術の無線LAN IEEE802.11b/gを
採用し、ワイヤレスでありながら、動画(※2)での映像配信を実現しました。
ワイヤレスで高速通信を実現することにより、自由に持ち運びができる、
くっきりホン(ワイヤレスハンディ端末)を使って、ご自宅のどこからでも
動画を見て応対することができます。

確かに、今までドアホンの増設を行う場合には、有線ケーブルの敷設工事が必要だと思っていたが、無線LANで可能なら面白いかもしれない。IPで送受信しているのだろうか。おそらくアドホックモードの使用なので、IPかどうかはあまり関係ないのかもしれない。

よくよく考えてみると、2.4GHz帯を利用する製品が普通に出ている。最新技術の「どこでもドアホン」|テレビドアホン|Panasonicとか見ていると無線LANと独自方式の違いが表にまとめられていたりする。

結果として、無線LANを使う理由が見当たらない。ドアホンを押した瞬間に家庭内SIPサーバに接続して、外出先からでも応対できるとかIPを使った特別なものは感じられない。何なんだろうか。

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シーゲイト、無線/Bluetooth接続のワイヤレスHDD技術

シーゲイト、無線/Bluetooth接続のワイヤレスHDD技術にて、無線LANやBluetoothで接続するHDD向けの無線通信技術である「Digital Audio Video Experience(DAVE)」を発表したと伝えられている。

 無線部は、IEEE 802.11b/g対応の無線LAN、またはBluetooth 2.0を採用。内蔵するHDDは1月より出荷開始した1.8インチサイズの「Lyrion」の低容量モデル(10〜20GB)を推奨する。

無線LANやBluetoothを利用するらしい。かばんの中に入れっぱなしで利用したりできるので、非常に便利だと思う。電池の問題が心配。

 電源は内蔵のリチウムイオンバッテリで、ネットワーク利用時の連続駆動時間は約10時間、Bluetooth接続における非通信時の連続待機時間は14日間前後。充電はPCなどとUSB 2.0接続で行なえるほか、ACアダプタ経由での充電や動作にも対応する。

Bluetoothの待機時間は14日間前後ということで、かなり使えるっぽい。無線LANで待機する場合はかなり電力を食うはずだが、bluetoothの場合は食わないのだろうか。

考えてみたが、ネゴシエーションをBluetoothで管理して、無線LANを起こし、無線LANでデータ転送を行うようにすれば、かなり電池は持つような気がしてきた。

Bluetooth 2.0については聞いたことがなかったので調べた。ケータイ用語の基礎知識 第304回:Bluetooth 2.0+EDR とはによると、

 Bluetoothの2.0以前の規格である1.1や1.2では、理論上の最大通信速度は1Mbps、非対称型通信時で約723.2kbpsとなっています。

 これに対して、Bluetooth 2.0+EDRは、通信速度は最大で3Mbps、非対称型通信時は約2.1Mbpsを実現できるという新規格です。Bluetooth 2.0+EDRの“EDR”とは、拡張されたデータ通信速度を意味する「Enhanced Data Rate」の略です。

だそうな。

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より高速な接続を目指して,有線LANへの誘惑

より高速な接続を目指して,有線LANへの誘惑:ITproにて、無線LANの低速さに業を煮やし、有線LANへ切り替えたという記事が伝えられている。

 考えあぐねた揚げ句,ケーブルを窓から外に出して屋外配線することにした。20mの屋外用のLANケーブルと,サッシの隙間から通せるケーブルを用意し,ベランダの下を通したり,エアコンの配管の裏にはわしたりとできるだけ見えない工夫をしつつ,作業した。作業時間は3時間程度だったように思う。

 自室は元々,ギガビットのハブを利用していたので,リビングにもギガビット対応のハブを設置,一気に高速化を図った。体感上も圧倒的に速く,個人的には大満足であった。

 参考までに,接続方法別に自室とリビングとの間の通信速度を測ったのでお知らせしよう。無線LAN(IEEE802.11a)利用時は17.8Mbps だったのが,1000BASE-Tでは135.0Mbpsにアップした。インターネットアクセス時のレスポンスも良くなったように感じている。

少なくとも、有線LANを敷くことのできる宅なら有線LANを敷いた方がいい。無線LANは有線LANに比べて低速かつ不安定だ。

無線LANの魅力はケーブルレスな点で、例えば充電池付のノートパソコンなら本当にケーブルなしで通信できる点に尽きる。だからこそ、ポータブルな機器かつある程度の帯域しか使わないストリーミングの場合、真価を発揮する。それに当てはまるのは、VoIPのような電話機やロケーションフリーテレビの経路としての利用方法である。逆にバースト的に転送したい場合、有線に比べてスループットが稼げないので、引用元の記事のように感じてしまう。これはもともと有線と無線の性質にかかわる問題なので仕方ない。

実際、家を新築するならギガビットイーサのハブを敷設するし、そうでなくても、高速な回線が欲しければ工事をして入れるべきだと思う。問題なのは、そうした高速な回線が必要な利用方法があるということである。映像はHD化によってとんでもないサイズになってきているので、もし、自宅で伝送したい要求が生まれたらギガビットイーサハブを導入するだろうと思う(すでに自宅は全室に100BASE-TXを配線済みなんで)。

意外だったのはPLCよりも無線LANの方が速かったこと。100BASE-TXのスループットが65Mbps程度だったこと。下手をしたら802.11nの方が速いかもしれない。

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無線LAN環境の「高密度化」を実現、ファウンドリー

ITmedia エンタープライズ:無線LAN環境の「高密度化」を実現、ファウンドリーにて、ファウンドリーネットワークスは3月1日、企業向け無線LAN製品「IronPoint Mobility」シリーズを強化したと伝えられている。

256端末のクライアントに対応するらしい。

 同シリーズの特徴は、「シングルチャネル」での展開をサポートしていることだ。一般に無線LAN導入時には、場所に応じて複数のチャネルを使い分けることが多いが、チャネル間の干渉を避けるためにいろいろな調整が必要になる。

 「APが数個ならばよいが、数十、数百もの数になれば干渉は避けられない。干渉が発生すればパフォーマンスが低下し、音声や動画といったアプリケーションに影響が及んでしまう」(米Foundry Networksのプロダクトマーケティングマネージャ、ジェームズ・クォン氏)

 これに対しIronPoint Mobilityシリーズでは、1つのチャネルを使い、その上でAPおよび端末間の通信を調整する仕組みを採用した。さらにRS4000では、TDMA (Time Division Multiple Access:時分割多元接続)と似たような仕組みで、各端末に公平に帯域を配分する「Over-the-Air QoS」の実装により、より多くの端末を収容できるようにした。ちょうどイーサネットにおけるコリジョン回避のようなイメージで、APや端末が帯域を「食い合う」状況を避けるという。

この点がこの製品の差別化ポイントだと解釈した。普通、APを設置する場合にはチャンネルを分ける。なぜなら、隣り合うAP同士が同じチャンネルを利用することにより、その真ん中に存在するクライアント端末が隠れ/晒し端末問題に遭遇するからだ。そこで、TMDAで帯域配分できるQoSで解決したらしい。

この記事に突っ込みを入れると、まず、無線LANが標準で利用しているCSMA/CAはTDMAだ。この記事で言いたいのは、コンテンション(衝突あり)型がコンテンションフリー(衝突なし)型になったと言いたいのだと思う。802.11eのポーリングの仕組みと、どこがどう違うのか書いて欲しいところ。802.11eではコンテンション型もコンテンションフリー型も両方定義している(はず)。

んで、「ちょうどイーサネットにおけるコリジョン回避のようなイメージ」という言葉が、さらに意味不明。イーサネットのコリジョン回避はバイナリーエクスポーネンシャルバックオフ(BEB)ですよ旦那。BEBは無線LANと一緒ですよ旦那。”コリジョン回避”を”コリジョン検知”と受け取っても検知できない無線LANじゃ意味不明だし…。どんな仕組みなんだ。もしやトークンでも使うのかしら(でも、トークンを使うのはイーサネットではないし)。

ちなみに、アドホックネットワークの場合もコンテンションフリーなTDMAは一考の価値があると思う。それによって、引用文に書いてあるとおり、帯域を食い合う現象は抑えられる可能性はあると思う。やってみないと分からんけれど。

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マインドマップのためのFreeMind

マインドマップをしたいと常日頃思っていたのだが、紙に書くと再利用できないので、PCで行いたいと思っていた。そこで探してみたのだが、Main Page – FreeMind – free mind mapping softwareというツールが使いやすかったので紹介する。

マインドマッピング(マインドマップ)の説明はwikipediaの説明より以下のとおりである。

マインドマッピングもしくはマインドマップは、トニー・ブザンが提唱した、図解表現技法の一つである。表現したい概念の中心となるキーワードやイメージを図の中央に置き、そこから放射状にキーワードやイメージを繋げていくことで、発想を延ばしていく。この方法によって複雑な概念もコンパクトに表現でき、非常に早く理解できるとされ、注目され始めている。 人間の脳の意味ネットワークと呼ばれる意味記憶の構造によく適合しているので理解や記憶がしやすい。 本来は紙とペンで描くものだが、コンピュータ上で描くための専用ソフトウェアもいくつか存在する。

当初はWeb上でマインドマップを作成して公開できるものを探していたのだが、見つけられなかった。ローカルで使えるツールとしてはFreeMindがあったのだが、Javaということで今まで敬遠していた。しかし、使ってみるとかなり軽快で、かつ日本語にも対応している点に驚いた。

標準化のエントリもマインドマップを利用して考えたが、徒然なるままに書くよりもかなり面倒だった。
標準化マインドマップ

最近考えていることをまとめてみたり。
野望マインドマップ

マインドマップは自分の研究や原稿を考えるのに使えるかもしれない。が、逆に迷いを生じさせるかもしれない。原稿を書く際には、原稿を書いてからマインドマップで要点をまとめて、推敲するのがいいかもしれない。そうでないといつまでたっても原稿を書き始めないという状態に陥りそうになる。

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日本人と標準化

JPEGやMPEGは現在広く利用されており、WWWやマルチメディアを支える基盤技術となっている。このような画像、動画の符号化方式は標準化されなければ広く利用されない運命にある。例えば動画の符号化方式に関していえば、MPEGの作られた当時ではハードウェア圧縮伸張するしかなく、メーカーが独自の符号化方式の製品を出してもメーカー間の相互利用ができないため、コストが安くならないという問題を抱えていた。その問題をMPEGが解決し、動画業界全体の市場規模を拡大し、ビデオテープに代わるDVDの誕生など業界のパラダイムをシフトさせる要因となった。

そのJPEGとMPEGの標準化WGの議長は日本人で、安田浩氏である。その安田氏の最終講義と標準化の様子について、画像処理技術に革命もたらした東大安田浩教授の最終講義 – ビジネススタイル – nikkei BPnetにて伝えられている。

中でも特に印象的な引用を引用する。

「一つは、これまでAC電源から、テレビ放送、ビデオ方式などさまざまの電気系の技術が単一の世界標準を確立することに失敗して、不自由で不便な技術世界を作ってしまったことを反省して、絶対に複数の世界標準ではなくて、単一の世界標準を作ることにこだわろうという強い決意を持ってこの問題に取り組んだことです。そのためには、自分たちが一歩引き下がってでも、全体の合意を取りつける方向を選んだことです」

「もう一つは、合意を取りつけるために、客観的な評価方法をきちんと確立した上で、公平なコンペをするという方法を選んだことです。そしてそのようなコンペを実現するために、日本があらゆる技術支援を惜しまなかったことです。『口を動かすより、まず手を動かせ』が日本からの技術支援部隊の合言葉でした。手を動かすより口を動かすことが達者な人ばかり集まる国際会議の場では、日本の技術支援によって、文句の出しようのない物理データをきちんと積み上げて議論に決着をつけるという方式が功を奏したのです」

「客観的な評価方法をきちんと確立した上で、公平なコンペをする」という手段は、一般的な研究活動のように思えるが、こと、自分の研究や主張に対しては行いにくい側面があり、”ある限られた一面のみにおいて”という前置きをしてしまう傾向にある。安田氏はコンペを行い、自国案が及ばないことを認め、もっとも優れた案を採択した。標準化以後、多くの人に利用される技術に対して、その時代にもっとも優れた技術を採用したという功績は素晴らしいものである。

今まで”日本人は標準化が苦手”と誰かから聞いて思い込んでいたが、そうではないようだ。日本企業の利己的な体質が標準化を難しくさせており、自社技術よりもその業界全体の利益を考えた標準化方針こそが市場の底上げを実現し、将来の利益に通じるものだという認識をすることが必要だと感じさせられた。

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ICタグと無線LANの見守りシステム

本ブログは11n.jpの中にあるのに無線LANの話題が少ないのはけしからんと最近思い始めてきたので、無線LANな話題オンリーにしようとか考えている。それはともかく…

ICタグ利用の見守りシステム、松下PSS社が実用化にメド:ITproにて、無線LANによるアドホック(自律分散型)ネットワークと無線ICタグを組み合わせた「街角見守りセンサーシステム」にて99.5%以上の見守り率(ICタグを持つ児童数に対するICタグの検出数の比率)を達成したと伝えられている。

中でも興味深い内容は以下のとおり。

 一方、無線LANの通信品質は、2.4GHz帯よりも5GHz帯の方が良くなるのが分かった。各ノード間の通信速度を両方の周波数帯で調べたところ、 5GHz帯の場合はすべてのノード間で、当初の目標だった1Mb/sを確保できた。2.4GHz帯の場合は、通信速度が1けた低かったようだ。実験開始当初に松下PSS社は、周波数が低い2.4GHz帯の方が通信距離を長くでき、使いやすいと考えていた。しかし実際には、「5GHz帯の方が使い勝手が良いことが分かった。実用システムでは5GHz帯を採用する」(宮本氏)という。

この結果はかなり意外である。構内で無線LANを利用するのであれば、2.4GHzが有利になる場面が結構あるし、センシティブであることを実際に体験したこともある。よって2.4GHzの利用に落ち着くことが多いのだが、引用部では5GHzの方が結果が良かったとしている。

理由としては以下の仮説を考えてみた。

  • 構内では2.4GHz帯の方が良いが、野外では5GHz帯の方が有利
  • アドホックネットワークを構築したが、2.4GHzでは付近の住宅からのノイズの影響が大きかった

しかし、1Mb/sを確保するためにどれほどの苦労をしたのだろうか。

m500.pdfに総務省の資料があったりする。

ネットワークセキュリティ技術の導入による新たな街角見守りセンサーシステムを開発 | ニュース | 松下電器産業株式会社にはもっと詳しく書いてある。しかもシステムの基本部分は、総務省の「u-Japan大賞 大賞」を受賞したとも。

ところで、この見守りシステムを考えてみると、なぜ、無線LANアドホックを利用したのかという疑問が残る。「ICタグによる位置認識とアドホックネットワーク」を利用しなくても、「GPSと携帯電話」でいいんじゃないかという意見はあるはず。携帯キャリア網やPHS網を利用した見守りシステムはいくつか提案されている。

よく記事を読むと無線LANが必要な理由は(1)子供の登校中の画像を通知するために大容量の回線が必要(2)携帯キャリアの回線コストが高い、と予想される。

すなわち、携帯回線使用料が高い時代に、かつ決められた範囲の野外(500m四方程度?)で外部と接続された通信を行いたい場合において、アドホックネットワークを構築することは有効である、ということが言える、ということを意味している。

「携帯」or「PHS+GPS」×100人よりも「ICタグ」×100人+「無線LANアドホック設置」+「固定回線使用料」の方が確かに安そうだ。さらに携帯とGPSの組み合わせでは登校中の子供の画像を取得するのは難しく、結局はカメラを設置する必要性が出てくる。そのカメラをインターネット接続するためには携帯キャリア網ではコストが高くつくので、固定回線への接続を可能にするアドホックネットワークが適しているという結論になったのだと思う。

そういった意味では、なかなかよい筋をしている技術であるし、本報告は無線LANの利点をうまく利用している。

こういった発想をさらに展開させていくと、FONとカメラを連携したらどうなるのか、とかアイディアが出てきて面白そうだ。一日中、カメラの情報をFONを通して流れてくる。しかしそんなことをすると無線LANオーナーはトラヒックを制限するなどの措置が必要になるだろう。FONは帯域制限等はどうなっているのだろうか。

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PDFの存在価値とWord

PDF 千夜一夜: 2007年02月28日 アーカイブにて、以下の疑問が提起されている。

「PDFは、以前は再編集できない形式として、完成した文書を配布する形式として適切と理解していたのですが、最近は、リッチテキストPDFを初めとして、PDFをワープロに変換するソフトが増えているようです。そうなりますと、PDFは送り先で再利用されない形式であるという特徴がなくなってしまいます。それなら、Wordなどの形式で送っても良いのではないでしょうか。文書をPDFで送ることに、どのようなメリットがあるのでしょうか?」

投稿者であるkobaさんはXPSを例に挙げ、

結局、ドキュメント配布形式としてのPDFのメリットを議論するということも大切ですが、見たい文書が、XPSで配布されてしまえば、有無を言わさず、XPSをインストールしなければならないので、あまり議論をしてもしょうがないかな

と答えている。

確かに以前であれば、(1)再編集できない形式と(2)完成した文書を配布する形式という意味合いが強く、かつ今でも(1)はセキュリティ機能と(2)はAdobe Readerの無料配布かつプラットフォーム間の互換性は意味があると考えられます。

件の顧客は、自分と相手がWordを利用できる環境にあるのであれば、Word形式で渡しても良いのではないか、という質問をしており、(1)Wordのセキュリティ機能と(2)Wordは互換性を保障している点からPDFと同等なのでWordでも良いのではないか、ということなのだろう。

簡単な答えを考えるのなら、相手がWordを持っていればWordで、もっていなければPDFで、ということが順当ではないだろうか。もし、相手のセキュリティ事情を考えるのでればマクロを嫌がる人もいるのでPDFで渡すのが有効かもしれないが、adobe readerが安全であるという保障はない。

ただ、なんでこの話題を取り上げたのかというと、海外の原稿の提出形式がWordだったからだ。つまり、研究会に出るためにはWindowsとOfficeのライセンスが必要だということになる。OpenOfficeで書けばいいという話ではあるが、最終的にはWordによる検証が必要になってしまう。

こういった場でこそISOなど国際的な場で定められた世界標準の文書形式を用いるべきと考えるが、いかがなものだろうか。

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